見出し画像

青山ブックセンターで偶然出会った本にまつわるエピソードを募集します。 #ABCで出会った本

こんにちは。青山ブックコミュニティーメンバーの増田ダイスケです。私たちのコミュニティについては以下に説明させていただきます。

・書店の可能性を拡げる
・青山ブックセンターという場所が好きな人同士が繋がる
・お店と本をもっと楽しんでもらえる場所にする

というコンセプトで運営されている青山ブックセンター本店が主宰するコミュニティです。


コミュニティー発の新企画を始めます。

今回、コミュニティー内の提案から生まれた新企画を始めます。「青山ブックセンター 本店であなたが偶然出会った1冊」にまつわるエピソードを募集いたします。

当店に限らずですが、書店は、目的が特になくても、新しい世界や価値観に出会える可能性がある場所です。目的があっても、新しい世界や価値観に出会える可能性がある場所です。

各ジャンルの売り場ごとに、棚をセレクトするスタッフたちや、作者の想いが、偶然にも本を手に取ったあなたの気持ちとリンクする。そんな素敵なエピソードを簡単にで構いませんので、私たちに教えてください。

例えば
・その本と出会った日の出来事や気持ち
・読んだ後の簡単な感想
・読んでみて、同じ気持ちを持っていそうな人へのお手紙

など、形式、内容は問いません。

もしかしたら、その出来事を見た方の気持ちが動くきっかけになるかもしれません。青山ブックセンターが新しい知識や感性、人との出会いのきっかけに。というわけで、最初にまずは自分のエピソードを簡単にご紹介させていただきます。


僕の #ABCで出会った本

青山ブックセンターで出会った1冊。
それは

青春狂走曲 / サニーデイ・サービス、北沢夏音
(スタンド・ブックス 2017年刊)

です。

この企画についてお話が出た際に、真っ先に浮かんだ本でした。この本は、曽我部恵一(vo,g)、田中貴(b)、丸山晴茂(dr)によるロックバンド、サニーデイ・サービスの結成から解散、再結成に至るまでの出来事を包み隠さず本音で著者との対話の中で聞き出していく彼らの全てが書かれている(と思う)本です。

タイトルは、彼らの1996年発表の日本のロック史上に残る名盤「東京」に収録された代表曲から取られています。

青山ブックセンターのある表参道は、茨城県生まれの僕自身にとっては、千代田線で来ることのできる「東京の入り口」であり、10年以上仕事をした「大人の階段」を過ごした場所です。そこで、友人のデザイナーから「東京にはこんなに面白い書店があるんだよ」と教えられ、原宿から渋谷までの散歩コースの中で、長いエスカレーターを降りた先にある「まだ出会っていないセンスや知識の発見」を求めて、海外雑誌から専門書までを探していく、
「期待溢れる未来と未知との遭遇」の場所でした。

この本が刊行された2017年、僕は人生の岐路にいました。事故による3年半以上の長期療養から体調が思うように回復せず会社を退職し、自分のイメージ通りに動くことができないストレスに悩んでいました。これからの人生も含め。

そこで、長く過ごした表参道を歩いてみることにしました。4年近く通っていなかった表参道の自分が築き上げてきた道で、失われていた3年半に
こぼしてしまったものを拾い集めるように、通勤経路の電車に乗り、毎朝通った喫茶店に入り、昔の職場の前を歩き、大好きな洋服屋を覗いているうちに、自然と店内へのエスカレーターを降っていました。

そこでこの本が出ていることを棚から思い出し、購入して読み始めたのです。

サニーデイ・サービスは、「青春」と一言で括られることもありますが、彼ら3人の事情は、解散前に見えていただけでも複雑です。歌い上げることも、恋愛だけではなく、「退屈な日々」も「普通の日常」も「あの娘との特別な瞬間」も「死にたくなる時間」も、「愛と笑いの夜」のようなことまで多岐に渡ります。その様々な出来事を「誰にでもある出来事」に3人の演奏を通して変換してくれるロックバンドです。
少なくとも、自分はそう感じているため、高校時代から常に側に彼らの歌がありました。

自分が倒れている間に、彼らは再結成し、アルバムを作り、渋谷公会堂でライブを行い、その後2010年代の名盤と言われる「Dance To You」を発売し、再びバンドとして最高の時間を過ごしていました。

その中でこの1冊はバンドそれぞれの時期、メンバーの本音、出来事を隠さず話すことで、「やり直せること」「ダメな時はダメなこと」「向かい合って本気になるといつかまた最高の時間は戻ること」を自分に照らし合わせて教えてくれました。

「またやってみようかな」と、この本を千代田線を乗り継いだ日比谷公園でサニーデイ・サービスを聴きながら読んでなんとなく、ぼーんやりと考えて小さな自信を手に入れたりしたものです。そして、復帰した後にもう一度やれるか不安で不安で仕方なく、色々なものに手を出して、安定していなかった自分に対して、タイトルの青春狂走曲の歌詞にある、「そっちはどうだいうまくやっているかい こっちはこうさどうにもならんよ 今んとこはまぁ、そんな感じなんだ」と肩肘張らずにやれることからやっていきましょうよ。と、人生は成功も失敗も人間関係も全て含めて「走り続ける青春として未来を探っていけばいいよね」と教えてくれたのでした。

表参道から千代田線で。下北沢ではないけれど、この場所がもう一度自分にとっての青春となったのです。

このバンドと本についてはもっともっと語れるのですが、それはまた別の機会に。

皆さんのエピソードもぜひ、教えてください。


#ABCで出会った本  応募方法

noteでハッシュタグ「#ABCで出会った本」で投稿してください。Twitterでも同じハッシュタグをつけて拡散していただけると、ポイントを発行します。

キャンペーン名:#ABCで出会った本
キャンペーン期間:2019年12月28日〜(終了時期は未定)
投稿方法:
1.noteでハッシュタグ「#ABCで出会った本」を付けて投稿してください。→青山ブックコミュニティーのマガジンに登録させていただきます。

2.事前にmintというアプリをインストールし、書いたnoteを、Twitterでハッシュタグ「#ABCで出会った本」を付けて拡散してください。青山ブックコインを3ptプレゼントします。

青山ブックコインについては、こちらをお読みください。

みなさまからの投稿を心からお待ちしております。


テキスト:増田ダイスケ(noteTwitter


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!